樺太移住民取扱規定  明治40年4月樺太庁訓令第17号


第1条 移住民取扱いの為青森、函館、小樽、室蘭、稚内、及び大泊に移民取扱所を置く
   但し必要により臨時に臨時其の他の箇所にも設置することあるへし

第2条 青森、函館、小樽、稚内の乗船地移住民取扱員は左の資格ある移住民に対しては
   汽車賃割引券を交付すへし
   一、本籍地及現在地の官公署の移住証明書を有するもの
   二、所轄官公署の証明なきも本島に永住の決心あるものにして必要なる準備を
     有するもの
   三、既に移住したる者の家族にして戸主の喚寄に依り渡航するもの
   前項各号の移住民に対しては必要なる注意を加え宿泊及び乗船等に関し便宜を
   行うべし

第3条 移住民の携帯する左の荷物も所定汽車賃割引を受けしむべし
   一、日常衣食住に要する器具器械
   二、農具及び器具竝種子苗等の類

第4条 乗船地の取扱員は移住者の本籍住所氏名移住の目的及証明の有無を調査し
   別紙第一様式に依り毎月二期に分かち樺太庁長官に報告すへし

第5条 乗船地の移民取扱員は移民事務に関し取扱上官公署に対し照会を要する
   必要あるときは電報若しくは書面を発送することを得

第6条 郵便又電信に関する切手の受拂は一定の帳簿に発信先事件の要領量目電信に
   在てはその定数を記載し置くへし

第7条 乗船地の取扱員は一時に50名以上の渡航者あるときはその都度樺太庁に
   電報をもって通報すへし

第8条 上陸地の取扱員は埠頭において移住民を休憩所に案内し移住証明書を提供
   せしめ移住者の本籍及前住所、職業、氏名、年齢及家族の人員竝びに渡航の
   目的を調査すへし
    前項の調査を遂けたるのち永住の移民と認むるときは割引特約旅舎または
   宿泊所に収容の手配を爲し別紙第二号様式に依り内務部長に報告すへし

第9条 移住民にして移住地の確定せさるものは最寄支庁に就き移住地及び家屋、
   土地貸付に関し指示を受けむへし

第10条 移住民にして鉄道便に依り移住目的地に向かわんとする者に対しては其の
   出発せんとする前日正午までに乗車券の交付及び荷物輸送の手続きを爲へし

第11条 上陸地の移住取扱員は宿泊したるときは臨時旅泊其の他の宿泊所を視察し
   必要なる注意を興ふへし

第12条 汽車便に依り多数移住の出発せむとするときは出発地における移住取扱員は
   予め着駅地取扱員に其の旨通報し且停車場に出張し乗車荷積等に付必要なる
   保護を興ふへし50名以上同時に出発せむとするときは着駅迄取扱員之に
   付添うへし

第13条 上陸地以外における島内の移住民取扱員は其の地を通過し若しくは宿泊する
   移住民に対し休憩、宿泊、荷物運輸等に相当の便宜を興へ其の取扱数を別紙
   第一号様式に依り毎月二回樺太庁長官に報告すへし

      様式 省略