移住奨励補助規則 大正15年6月樺太庁令第19号


第1条  樺太に新に移住し樺太長官の指定したる国有未開地の貸付を受け農業を営む者
    には本令に依り補助を爲すことを得但し樺太に上陸したる翌月より六月以内に本籍
    地又は寄留地町村長の移住証明書を添付し指定地の貸付願を提出したることを要す

第2条  前条の指定地は別に之を告示す

第3条  補助は第一期及び第二期に分つ
      第一期補助を受くる者は指定地の貸付を受け該地域内に住居を構えたることを要す
      第二期補助を受くる者は指定地の貸付を受けたる翌年七月末日までに貸付地を一町
     歩以上開墾作付したることを要す

第4条  単身移住者には第一期補助を爲さず但し前条第三項の期間内に家族を呼寄せたるとき
    は第一期補助額相当の金額を併せて補助することあるへし

第5条  第三条第三項の開墾作付地には直径五寸以下の根株を残存することを得ず
    削蒔、焼蒔、坪蒔又は耕作面積の三割以上の牧草の栽培地は開墾作付地に通算せず

第6条  補助を受けむとする者は別記書式の願書を所轄樺太庁支庁長又は樺太庁支庁出張所
    長に提出し第三条乃至第五条の實蹟に付き検査を受くべし

第7条  補助金額は左の標準に依り之を定む
 
          第一期補助  金百五十圓以内
     第二期補助  金百五十圓以内

           土地の状況及び開墾の難易に依り必要ありと認めたるときは各期の補助額を増減
    することあるへし但し雨季分を合算して四百圓を超ゆることを得ず

第8条  補助を受けたる者左の各号の一に該当するときは本令による補助を取消し又は
    補助金の全部若は一部の返納を命ずることあるべし

     一、土地貸付の契約を解除せられたるとき
     二、許可を受けずして貸付地の借地権を譲渡したるとき
     三、自己の便宜に依り貸付地を返還したるとき
     四、本命及び補助指令に定めたる条件に違背したるとき

         附則
    本令は公布の日より之を施行す大正八年四月樺太庁令第八号移住奨励補助規則は本令
   施行日より之を廃止す但し本令施行前移住したる者に付いては仍従前の例に依る